食事バランスを改善するには
食事バランススコアとは
平成24年度農林水産省食育実践活動推進事業で作成された食育実践ネットの食事バランススコア(参考資料1)をベースとして、Taohealth上の食事バランススコアを定めています。
参考資料1:https://www.shokuiku.net/score/
食事バランススコアを改善するには
食事バランススコアは、毎日の食事問診の入力値を参考にして、大きく以下のポイントに注目してスコアをつけています(詳細は計算方法の項を参照)。
- 食事のバランス:主食、主菜、副菜をどれだけ食べましたか?
- 食事の回数:今日は何回食事をしましたか?
- 間食の有無:おやつなど嗜好品や間食は食べられましたか?
- 最後の食事時刻:最後に食事をした時刻はいつですか?
食事バランススコアでは、食事による栄養バランスや回数だけでなく、間食や最終食事時刻にも着目しています。具体的には以下のような食事を行うと、改善が可能です。
3食の食事を摂る
食事回数の基本は「朝昼夕の1日3食」です。これら3食をしっかり取り、体に適切なエネルギーを補給することで、生体リズムが整って健康な生活につながります。参考までに、スコアでは以下のように反映されています。
- 加点項目:1日3食以上(+4)
- 減点項目:朝食欠食(-5)、昼食欠食(-5)、夕食欠食(-3)、1日1食(-5)
バランスの良い食事を摂る
食事のバランスは「主食、主菜、副菜の3種類を取る」ことが基本です。主食(ご飯やパン、麺など)、主菜(魚や肉、大豆など)、副菜(野菜、きのこなど)の3種類をバランス良く揃えることで、栄養素の偏りを防ぐことができます。また牛乳・乳製品や果物を取ることでより整った食事になります。
- 加点項目:3食とも主食・主菜・副菜あり(+4)
- 減点項目:主食のみ(-3)、主菜のみ(-3)、副菜のみ(-3)、牛乳・乳製品のみ(-5)、果物のみ(-5)
※減点項目は毎食ごとに判断される
夕食を控え目にする
「夕食は朝食や昼食に比べて控え目」にし、エネルギーの過剰摂取を避けることが重要です。特に、遅い時間に重い食事を取ると、消化の負担がかかり、食事バランススコアが低下する可能性があります。
- 減点項目:夕食が極端に多い(-5)、朝食が少ない(-5)、昼食は少ない(-3)
間食や嗜好品を控える
1日において「間食や嗜好品は取りすぎない」ことが重要です。間食や嗜好品の取りすぎはカロリーオーバーにつながりやすく、バランスの良い食事を妨げます。間食をする際には200kcal以内に抑えると良いでしょう。
- 間食・嗜好品が少ない(200kcal以下):+4
- 間食・嗜好品が多い(400kcal):-3
- 間食・嗜好品がかなり多い(600kcal以上):-5
食事を摂る時間
食事は規則正しい時間に摂ることが重要です。特に、22時以降の食事はスコアの減点対象となりますので、遅い時間の食事を避け、できるだけ早い時間に夕食を済ませることが望ましいです。
- 減点項目:最終食事時刻が22時以降(-5)
以下は、食事バランススコアの詳しい計算方法に興味のある方だけがお読み下さい。
食事バランススコアの計算方法について
食事バランススコアは、以下のプロセスに従って算出を行っています。
スコア表におけるSV推奨数
SV推奨数のパターンは表3の通り、大人向けと子供向けでそれぞれ3パターンあります。 推奨されるSV数は性別、年齢、身体活動レベルによって変化します。表4から性別、年齢、身体活動レベルを元に適切なSV推奨数を選択します。
表3. 年齢と身体活動量によるSV推奨数の決定
SVパターン | エネルギー | 主食 | 副菜 | 主菜 | 牛乳・乳製品 | 果物 |
---|---|---|---|---|---|---|
CHILD_A | 1400-2000 | 4-5 | 5-6 | 3-4 | 2-3 | 2 |
CHILD_B | 2000-2400 | 5-7 | 5-6 | 3-5 | 2-3 | 2 |
CHILD_C | 2400-3000 | 6-8 | 6-7 | 4-6 | 2-4 | 2-3 |
ADULT_A | 1400-2000 | 4-5 | 5-6 | 3-4 | 2-2 | 2 |
ADULT_B | 2000-2400 | 5-7 | 5-6 | 3-5 | 2-2 | 2 |
ADULT_C | 2400-3000 | 6-8 | 6-7 | 4-6 | 2-3 | 2-3 |
表4. 年齢と身体活動レベルによるSVパターン
年齢 | 性別 | 身体活動レベル | SVパターン |
---|---|---|---|
6-9 | - | - | CHILD_A |
10-11 | 女性 | - | CHILD_A |
男性 | - | CHILD_B | |
12-17 | 女性 | 1 | CHILD_A |
女性 | 2-3 | CHILD_B | |
男性 | 1 | CHILD_B | |
男性 | 2-3 | CHILD_C | |
18-69 | 女性 | 1 | ADULT_A |
女性 | 2-3 | ADULT_B | |
男性 | 1 | ADULT_B | |
男性 | 2-3 | ADULT_C | |
70以上 | 女性 | - | ADULT_A |
男性 | 1 | ADULT_A | |
男性 | 2-3 | ADULT_B |
SV推奨数を用いた素点の計算
表3のSVパターンと表5の点数配分を元に問診のSVを比較して採点します。SV推奨数の範囲内に問診のSV数が含まれていれば点数配分の通りとします。SV数が推奨数から外れていた場合は、各点数配分から不足または超過した SV 数 x 4 点を減点します。
表5. 項目毎の点数配分
項目 | 点数配分 |
---|---|
主食 | 28 |
副菜 | 24 |
主菜 | 20 |
牛乳・乳製品 | 8 |
果物 | 8 |
合計 | 88 |
加点・減点要素
表6 食事バランススコア加点・減点要素
基本的には参考資料2の表を土台にしており、そのうちスーパー20行動変容問診上で評価不能なものは削除しています。また、加点要素は評価不能のため全て削除しています。
食事内容 | 加点 | 減点 | 備考 |
---|---|---|---|
1日3食以上 | +4 | ||
3食とも主食・主菜・副菜あり | +4 | 間食を除く | |
間食・嗜好品が少ない | +4 | 間食無し、または200kcal以下 | |
朝食欠食 | -5 | ||
昼食欠食 | -5 | ||
夕食欠食 | -3 | ||
1日1食 | -5 | ||
夕食が極端に多い | -5 | 朝食と昼食の平均より夕食が200kcal以上多い | |
主食のみ | -3 | 食事毎に判定する | |
主菜のみ | -3 | 食事毎に判定する | |
副菜のみ | -3 | 食事毎に判定する | |
牛乳・乳製品のみ | -5 | 食事毎に判定する | |
果物のみ | -5 | 食事毎に判定する | |
最終食事時間が22時以降 | -5 | ||
朝食が少ない | -5 | 300kcal以下 | |
昼食が少ない | -3 | 300kcal以下 | |
間食・嗜好品が多い | -3 | お菓子類の摂取が | 400kcal |
間食・嗜好品がかなり多い | -5 | お菓子類の摂取が | 600kcal以上 |
参考資料2: https://shokuiku.net/score/hyouka.html